(ラオス航空の ATR-72 筆者撮影)
ラオス航空が2019年11月にも日本・福岡とラオス・ルアンパバーン/ビエンチャンに直行便を就航させる計画があると、日経新聞が報じています。
日経新聞「日本―ラオス 初の直行便 福岡発着 11月にも 」(2019年2月17日):
ラオスの国営航空ラオス航空が、日本との初の定期直行便を11月にも就航させる方向で検討していることが分かった。(中略)
将来は全日本空輸(ANA)とのコードシェア便にすることも検討する。混雑空港である福岡空港の発着枠を確保するため、福岡発着は早朝とする方針。ラオス航空の関係者によると、月曜と金曜にビエンチャン線、木曜と日曜にルアンパバーン線を設定する方向で検討している
目次
運行スケジュールを予測!
記事の内容から、運行スケジュールを予測してみましょう。
福岡発着の離発着可能時間は7時~23時です。記事に「福岡発着は早朝」とありますから、早朝に福岡で折返すのでしょう。そうすると、次のようなスケジュールになると推測します。
木:ルアンパバーン発1:30~福岡着8:00 木:福岡発9:00~ルアンパバーン着11:30金:ビエンチャン1:30~福岡着8:00 金:福岡発9:00~ビエンチャン着11:30日:ルアンパバーン発1:30~福岡着8:00 日:福岡発9:00~ルアンパバーン着11:30月:ビエンチャン1:30~福岡着8:00 月:福岡発9:00~ビエンチャン着11:30 注)現地時間です |
このスケジュールですと、日本からラオスへ行くときは、東京・大阪から始発便で来れば、福岡に8時半ころ到着し、ラオス行きの便に乗り換えることができます。ただし、名古屋や札幌などから来る場合は、東京・大阪・福岡のどこかで前泊する必要がありますね。
また、ラオスから日本に帰るときは、ラオス出発が深夜になってしまうのが大変ですね。深夜1時ころまで仮眠してから、空港に向かうことになりそうです。ただ、福岡着が早朝ですので、福岡から各地への乗り継ぎは便利でしょう。
ちなみに現在、成田からルアンパバーンへ往復するときは、ベトナム航空のハノイ経由で来るのが一般的です。このベトナム航空は、航空券は安いんですが、乗り換えの待ち時間を入れると12時間くらいかかりますし、よく遅れるので、この直行便の方が利用されるようになると思います。
記事を信じちゃいけないYo!
しかし、この記事は鵜呑みにしてはいけません。実は日経新聞もそのことに気づいていると思います。それが記事タイトルにある「11月にも」がそれです。この意味は「早くて11月、たぶん遅れる」ということです。
なぜなら、ラオス航空の日本直行便については、以前にもやると言って立ち消えになった前科があるからです。
2017年10月、「ラオス航空が2018年中に、ビエンチャン~成田、成田~長崎経由~ビエンチャンの直行便を就航させる」という報道がありました。しかしその後は何の音沙汰もなく立ち消え。そして何食わぬ顔で出てきたのが今回の報道です。え、前の話は?と思っちゃいますよね。
今回の件、旅行業界としては、11月から始まるラオスの観光シーズンに就航させたいという意向があるんでしょうけど、果たしてうまくいくんでしょうか!? 今回も同様に立ち消える可能性があると思いますので、期待はホドホドに待ちたいと思います。
2019年6月の続報! 就航地は福岡ではなく熊本に!
この件の続報が出ました。
この記事によると、福岡空港では『ラオス国営航空が希望する時間帯での発着枠が確保できなかったため』、熊本空港に変更したそうです。
スケジュールは、ビエンチャンから週2便、水曜と土曜日。ルアンパバーンから週2便、月曜と金曜日に運航する。往復運賃は、ビジネスクラスは18万円、エコノミークラスは8万~8万2千円ぐらい、とのことです。
熊本の人には申し訳ないんですが、熊本ではちょっと厳しいのではないかと思います。。。
また記事では『ビエンチャンの対岸のタイ・イサンにも営業活動を展開』とあります。これはタイ人が対岸のラオス・ビエンチャンに渡って、そこからこの便で熊本に行くということですよね。
この地方に住むタイ人の場合、タイ国内線でバンコクに出れば、そこから札幌、仙台(2019年10月から)、成田、羽田、中部、関西、福岡、沖縄の各空港へ豊富な直行便が出ており、レガシーキャリアもLCCも選び放題です。
わざわざ面倒な陸路で国境を越えてラオス・ビエンチャンへ行き、ラオス航空の高い熊本行きに乗る人はあまりいないと思います。
参照記事リンク
- 日経新聞『日本―ラオス 初の直行便 福岡発着 11月にも 』2019年2月17日
- トラベルビジョン『ラオス、日本線開設で訪問者増へ-18年就航予定』2017年10月19日
- エキサイトニュース『ラオス国営航空初の、日本直行定期便の就航地は「熊本」に決定』2019年6月24日