【2026年版】タイで日本人が作れるクレジットカード。在住25年が実物カードで語る

【2026年版】タイで日本人が作れるクレジットカード。在住25年が実物カードで語る

この記事は2017年に「タイでクレジットカードを作るならこれだ!」というタイトルで書いたものの全面リライトです。当時おすすめの筆頭に挙げていたシティバンクのカードは、シティのタイ撤退でもう存在しません。9年分の変化を反映して、2026年時点の実情に書き直します。

先に結論: タイでクレジットカードは作れます

タイで働いている日本人なら、現地のクレジットカードは作れます。実質的な条件は次の2つです。

  • ワークパーミット(労働許可証)を持っていること
  • タイでの月収がおよそ5万バーツ以上あること

タイの制度上の最低ラインは月収1万5,000バーツなのですが、外国人に対しては各銀行が独自に高めの基準を設けていて、実務上は5万バーツあたりが目安になります(たとえばカシコン銀行のプラチナカードは、タイ人は1万5,000バーツからなのに外国人は5万バーツから、と公式に差があります)。駐在員ならまず問題ない水準ですし、現地採用でもカードの種類を選べば十分に狙えます。

逆に、ワークパーミットのないリタイアの方は無担保のカードはほぼ作れません。ただし定期預金を担保にする方法が残されています。これは後半で説明します。

なお、この記事は「タイで現地のカードを作る」話です。日本のクレジットカードをタイ旅行に持っていく話をお探しの方は、カード会社の比較記事がたくさんあるのでそちらへどうぞ。ひとつだけ在住者から言えるのは、タイはVisa/Mastercardのタッチ決済が普通に使える国なので、日本のカードが1枚あれば旅行には困らない、ということです。

僕がいま持っている3枚

能書きより先に、僕の財布の中身をお見せします。昔はもっと持っていました。イオンのゴールドカード、Big Cのカード、シティの上位カード、バンコク銀行のエアアジアカード……と増やした時期もあったのですが、結局ふだん使うカードは決まってきます。順に解約して、いま残っているのはこの3枚です。

UOB Oneクレジットカード(一部加工)
UOB One。いまのメインカード(画像は一部加工しています)

1枚目: UOB One(メイン)

日々の買い物はほぼ全部このカードです。使った金額に応じてキャッシュバックされるカードで、ふつうの店では1%、カフェ・アマゾン(タイ最大のコーヒーチェーン)やBTS・MRTなら10%、セブンイレブンやGrabなら5%が戻ってきます(10%と5%の分は合わせて月500バーツまでの上限つき)。ポイント制と違って「何に交換しよう」と考えなくていいのが楽で、もう長いことキャッシュバック派です。年会費は2年目から2,000バーツほどかかりますが、年間6万バーツ使えば免除されるので、メインカードにしていれば実質無料です。

実はこのカード、もともとはシティバンクの「Citi Cash Back」でした。シティがタイの個人向け事業をUOBに売却したのに伴って、2024年に強制的にUOBのカードに切り替わったのです。この経緯は後で詳しく書きます。

KBank PLUSTINUMクレジットカード
KBank PLUSTINUM

2枚目: KBank PLUSTINUM(カシコン銀行)

カシコン銀行のプラチナカードです。長いこと「KBank Visa Platinum」という名前でしたが、2025年10月に「PLUSTINUM」へ改称されました。年会費は1,050バーツで、年間2万バーツ使うか年12回使えば免除。ふつうに使っていれば実質無料です。カシコンはタイで生活していると何かと世話になる銀行で、口座・アプリ(K PLUS)・カードをまとめておくと便利です。カシコン銀行については別の記事に詳しく書いています。

Krungsri Visa Platinumクレジットカード(一部加工)
Krungsri Visa Platinum(画像は一部加工しています)

3枚目: Krungsri Visa Platinum(アユタヤ銀行)

クルンシィ(アユタヤ銀行)のVisaプラチナ。三菱UFJ銀行の傘下に入った銀行で、券面にも「a member of MUFG」と入っています。年会費無料でプラチナを名乗れるのがタイらしいところです(申し込みの目安は月収5万バーツから)。クルンシィのカードも個別記事があります。

使い分けの実際

と言っても、大した使い分けはしていません。基本はメインのUOB Oneで払い、クレジットカードが使えない店では現金かQR決済(PromptPay)です。タイのQR決済事情は先日書き直した記事をどうぞ。

複数枚持っている意味が出るのは、大きな買い物のときです。タイのデパートや、B-Quik(車の整備チェーン)のような店では、クレジットカードの金利0%分割払いキャンペーンをよくやっています。ただし対象カードが店や時期によって違うので、手持ちのカードを全部持っていくと、どれかが引っかかる。3枚はそのための保険みたいなものです。

日本に一時帰国したときは、タイのカードは使いません。タイ発行のカードは海外で使うと最大2.5%ほどの為替手数料がかかるからです(一時「バーツ建て決済にさらに1%上乗せ」という制度も発表されましたが、タイ中央銀行の指示で延期されたままです)。日本では日本のカード。これは徹底しています。

シティバンクのカードはどうなったのか

2017年版のこの記事では、シティバンクのカードをいちばんに勧めていました。外国人にも作りやすく、特典も良かったからです。その前提が丸ごと消えたのが、この9年でいちばん大きな変化です。

シティグループは2022年、タイを含むアジア各国の個人向け事業をシンガポールのUOB(ユナイテッド・オーバーシーズ銀行)に売却しました。カードはしばらくシティのブランドのまま使えましたが、2024年の4月から6月ごろにかけて、UOBブランドの新しいカードへ順次切り替えられました。

僕のCiti Cash Backも、ある日UOB Oneという名前になって送られてきました。キャッシュバックの条件はほぼそのまま引き継がれたので、使う分には大きな不満はありません。ただひとつ困ったのが引き落とし口座です。シティ時代は他行の口座から自動引き落としができたのに、UOBになってから自動引き落としはUOB口座限定になりました。給料はUOBに入るわけではないので、僕は毎月、銀行アプリから手動でカード代金を振り込んでいます。カード自体は同じでも、銀行が変わるとこういう地味なところが変わります。

撤退から移行までの経緯とカードの対応表は、シティバンクのカードはどうなった?タイ撤退とUOB移行の全記録に詳しくまとめました。昔のシティカードはすべて新規申込できません。GrabやLazadaとの提携カードは、名前の頭がCitiからUOBに変わって生き残っています。

愛用していたBig Cカードも消える

もうひとつ、個人的に残念な変化があります。スーパーのBig Cのクレジットカード(イオンのタイ法人が発行していた提携カード)が、イオンとBig Cの提携終了で発行終了になりました。すでに新規発行は止まっていて、いま持っている方のカードも2026年9月末で使えなくなります。僕は先に解約していましたが、長く愛用したカードだったので、なくなると聞くとやはり寂しいものです。

タイのカードは日本に比べて、こういう提携解消や再編での改廃が多い印象です。「気に入っていたカードがなくなる」のは割とよくあることなので、メインカードは提携カードより銀行本体のカードにしておくほうが安心です。

銀行別の現在地と個別記事

主要銀行のカードのラインナップと詳しい作り方は、銀行ごとの個別記事にまとめてあります。ここでは2026年時点の位置づけだけ。

銀行 代表的なカード 特徴
カシコン銀行(KBank) PLUSTINUM、THE PASSION 生活インフラとして便利。THE PASSIONは月収7万バーツから
クルンシィ(Krungsri) Visa/JCBプラチナ 年会費無料。JCBプラチナは日本国内の空港ラウンジが年6回まで無料
SCB → CardX CardX ULTRA PLATINUM など カード事業は「CardX」という別会社に移管済み。SCBの名前でもカードはCardX
バンコク銀行 プラチナ・リーダーなど タイ最大手。エアアジアの提携カードも
UOB(旧シティ) UOB One、UOB World 旧シティの個人向け事業を引き継いだ。キャッシュバック系が主力

SCBについて補足すると、2022年末にクレジットカード事業が「CardX」というグループ会社に分社化されました。ポイントも2025年3月にPointXという別アプリに統合されています。カード自体は問題なく使えますが、これから作る方の申し込みはCardXアプリかSCB EASYアプリからになります。銀行の名前とカードの名前がずれてきているので、「SCBのカードを作りたい」ときはCardXで探してください。

申請の実務: 必要なもの

僕自身はもう長いこと新規でカードを作っていないので、ここは最新の各行公式情報の整理です。共通して求められるのは次のあたりです。

  • パスポート
  • ワークパーミット(残存期間を求める銀行が多い)
  • 給与明細(直近分)または収入証明書
  • 銀行口座の取引明細(3〜6ヶ月分)

申し込みは支店持ち込みが基本です。コツをひとつ挙げるなら、給与振込口座のある銀行から当たることです。取引実績が見えるので話が早く進みます。

書類のそろえ方と月収条件の詳細は、タイでクレジットカードを申し込むときに必要な書類と月収の条件【2026年版】にまとめています。マイル狙いの方はマイルが貯まるタイのクレジットカード【2026年版】もどうぞ。

ワークパーミットがない方(リタイアなど)は、定期預金を担保にしたカードという選択肢があります。預金を担保に、その範囲内の限度額でカードを発行してもらう仕組みで、バンコク銀行などで取り扱いがあります。必要な担保額は銀行や支店によって5万〜20万バーツ程度と幅があるようです。外国人が使えるかどうかも支店の裁量が大きく(KTCのようにタイ国籍の方限定の会社もあります)、窓口での相談が前提になります。リタイアメントビザの資金要件(80万バーツ)を満たしている方なら、原資の面では現実的な選択肢だと思います。

よくある質問

ワークパーミットなしでも作れますか?
無担保では現実的にほぼ無理です。定期預金担保型か、タイのデビットカード+日本のクレジットカードの組み合わせが現実解です。

日本の勤め先の収入は審査に使えますか?
審査で求められるのは、タイのワークパーミットと、タイ国内での給与・口座入金の実績です。日本の収入だけで通る運用は確認できません。

タイのカードのほうが日本のカードよりお得ですか?
タイ国内で使う分には、タイのカードのほうが割引・分割キャンペーンの恩恵が大きいです。逆に海外(日本)で使うなら手数料の点で日本のカードに分があります。両方持って使い分けるのが一番です。

まとめ

  • タイで働く日本人なら現地カードは作れる。目安はワークパーミット+月収5万バーツ
  • シティのカードはUOBに変わった。SCBのカードはCardXになった。2017年ごろの情報はもう通用しない
  • 提携カードは改廃が多い。メインは銀行本体のカードが安心
  • リタイア層は定期預金担保型という道がある

タイのお金まわりでは、QRコード決済(PromptPay)や、タイで働いた人の年金一時金の記事も書いています。よければどうぞ。

コメント

  1. Boon より:

    KTB(クルンタイ銀行)発行のJCBプラチナカードを持っているのですが、このカードは、アユタヤ銀行のJCBプラチナと同様に、空港カードラウンジを利用できるのでしょうか。

    • nisizawa より:

      KTBのJCBプラチナカードを探してみましたが、見つかりませんでした(参照:https://www.ktb.co.th/en/content/personal/cards/credits)。ウェブサイトなどありましたら、アドレスを教えていただければ確認します。

  2. kikuchi より:

    KTBのJCBプラチナカードで日本での買い物ポイント3倍は現在も有効でしょうか?
    HPを見る限りは、そういった情報はなかったのでご教示ください。

    • nisizawa より:

      kikuchiさん
      ご指摘ありがとうございます。
      アユタヤ銀行のJCBプラチナカードのことですね。
      確認しましたところ、現在は「日本での買い物ポイント3倍」はやっておらず、下記のキャンペーンに変わったようです。
      ・タイで800バーツ以上の食事に利用:3%キャッシュバック
      ・日本、香港、韓国、台湾、シンガポールで4,000バーツ相当額以上の買い物に利用:1%キャッシュバック
      記事も訂正しました。

  3. kenji より:

    タイ国際航空とコラボカードが欲しいのですが。
    情報有りました教えて下さい。

  4. tkr より:

    SCB M LUXE (VISA)の最低月収額が15万バーツに変わったのか10万バールでは申請出来なくなってしまったようです。10万バーツでも申請できる方法ってありますか?

    • nisizawa より:

      tkrさん
      15万バーツですか…厳しいですね。申請できる方法についてはわかりません。年収で 15万 x 12 = 180万バーツあったらどうかとか、定期預金や保険を買ったりなど、交渉してみるのも手だと思います。

      • tkr より:

        返信ありがとうございます。
        日本のお給料とボーナス合わせてもまだ15万に少し足りないのですが、ダメ元でアタックしてみます。。

  5. ppl より:

    最近赴任して参りました。
    赴任から最短で申込が可能なクレジットカードはやはり4ヶ月のグループのものでしょうか

    • nisizawa より:

      はい。それか、バンコク銀行の場合は保証金を求められますので、審査が緩いそうです。こちらでしたらすぐにできるかもしれません。急ぎでしたら試してみても良いと思います。

  6. masa より:

    タイでクレジットカードを作成しようと思いますが、利用附帯で、旅行障害保険の対象が死亡保険・遅延などだけでなく疾病、病気をカバーするクレジットカード、ありますでしょうか?
    それは、タイから出国して隣国のマレーシアなどに旅行した時に、公共交通機関の切符購入で、開始したい医療保険に使えますか?

    • nisizawa より:

      masaさん
      タイのクレジットカードは、わたしの知っている限りでは、死亡保険・遅延保証だけで、医療保障はありません。医療保険がほしい場合は、日本のクレジットカードを使うか、タイで別途医療保険に加入する必要があります。

      • masa より:

        ありがとうございました。
        日本のクレジットカードは、附帯の医療保険は、特別なんですね。

  7. DM より:

    タイのクレジットカードについて色々と調べていて、こちらのブログにたどり着きました。
    現在シティーバンクロイヤルオーキットカードを所持しておりますが、タイ航空の経営状況によってマイルがどうなるかわからないので、カードを変更しようと考えております。
    masaさんお勧めのCiti Prestige (VISA Infinite)ですが、HPを見るとマスターしか表示されず、VISAがありませんでした。
    もうVISAは受け付けてないって事でしょうか?
    もしご存じでしたらご教授頂けましたら幸いです。

    また、付随するプライオリティーカードですが、これって家族カードを作成して家内の名前で申請したりする方法ってご存じでしょうか?
    私はもうプライオリティーカードを所持しているので、できれば家族カードを作ってその家内の名前でプライオリティーカードを申請したいんですよね。
    (無理ですかね。。。)
    もし何か申請方法をご存じでしたら、ご教授頂けましたら幸甚です。

    • nisizawa より:

      DMさん、こんにちは。
      CITIは2020年初めころだったと思いますが、VISAとの提携を解消したようで、プロパーカードはMasterのみになりました(提携カードは一部VISAが残っています)。
      プライオリティーカードについては、申し訳ないですがわかりません。CITIに電話して確認されるのが良いと思います。

  8. DM より:

    nisizawaさん
    ご返信頂きましてありがとうございました。
    また、先ほどの投稿でお名前を間違えてしまい、大変失礼致しました。

    VISAはもう終わっちゃったんですか???
    それは知らなかった。。。
    masterって今まで使った事がないので、なんかmasterカードを持つのって
    ちょっと不安があります。VISAとの提携を解消するって、なんかあったのかな?

    プライオリティーカードはVISAに聞いてみます。
    多分無理だろうなぁ~

    • nisizawa より:

      どうぞお気になさらず。
      たぶんCITIとVISAで、手数料などの条件が折り合わなかったんでしょうね。
      タイではVISAが使えるところならMasterも使えますので、どっちでも大丈夫ですよ。むしろプロモーションはMasterの方が多いくらいです。

  9. にっき より:

    このたびバンコクへ赴任しアパートの家賃をクレカで支払う事が出来るため、こちらのHPの情報を参考にさせて頂いております。ありがとうございます。

    JALマイレージへのポイント交換を考えており、実際のカード会社HPを見ると一部改定されているようで、御対応いただけたら幸いです。よろしくお願い申し上げます。

    イオン・ゴールドカード(VISA/Master/JCB)
    イオン・クラブタイランド・カード(VISA/Master/JCB)
    ->1000イオンハッピーポイント=500JALマイル

    アユタヤ銀行 JCBプラチナ
    -> 25バーツ=1ポイント

    • nisizawa より:

      にっきさん、コメントありがとうございます。
      情報の更新が追いついておらず、申し訳ありません。お知らせいただきまして、大変助かりました。いただいた通りにページの内容を更新しました。
      お礼申し上げます。

  10. ペス より:

    Citi Prestige (VISA Infinite)は入会特典の基準が40,000THB/30日以内、また各種ゴルフ関連の特典がなくなるなど改悪しております。

    • nisizawa より:

      ペスさん、情報ありがとうございます。最近は改悪ばかりですね、、、内容を更新しておきます。

  11. サチ より:

    ニシザワ様の記事を拝見し、マスターカードですがprestigeの申請し、駐在ではないので不安でしたが発行されました!情報ありがとうございました!記載はありませんでしたが、コンラッド、マルキス、ルネッサンス、シャングリラのジムとプールも特典として使えるそうです

    • nisizawa より:

      カードが無事発行されたとのこと、おめでとうございます! 僕はこのカードは持っていないのですが、いまははそんな特典もあるんですね。年会費はかかりますが、サービスを利用すれば十分元は取れると思います!

  12. TORU より:

    nisizawaさん
    UOBのクレジットカードはいかがでしょうか?
    何かご存じであれば教えて頂ければと思います。

    • nisizawa より:

      UOBは現状では特にとびぬけたカードはないようですが、CITIのクレジットカード部門を買収しましたので、今後は期待できると思います。

  13. オスカル より:

    以前SCBのカードを使っていましたが、CardXに移管されてから年会費のWave Offがしてもらえなくなったので解約しました。別会社だとSCBにいくら預金を持っていても一切考慮されなくなったのが残念ですね。

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