2018年5月末現在、タイのガソリン価格は、
- ハイオク(ベンジン95):37.02バーツ/L
- ディーゼル(軽油):29.29バーツ/L
と、ここ3年間で最も高値をつけています。
この記事では、このガソリン価格には何が含まれているのか、その内訳について解説しています。
ハイオク(ベンジン95)価格:37.02バーツ/L の内訳
内訳 | 価格 (バーツ/L) |
---|---|
精製所の卸値 | 18.8346 |
物品税 | 6.5000 |
地方税 | 0.6500 |
石油燃料基金 | 6.3100 |
エネルギー保護基金 | 0.10000 |
付加価値税(卸売) | 2.2676 |
ガソリンスタンドの取り分 | 2.2035 |
付加価値税(小売) | 0.1542 |
小売価格 | 37.0200 |
税金・基金といったものがいろいろ加算されており、その合計は 15.9818バーツ/L と、販売価格の 43% を占めています。そりゃ高くなるわけです。
次にディーゼル(軽油)も見てみましょう。
ディーゼル(軽油)価格:29.29バーツ/L の内訳
内訳 | 価格 (バーツ/L) |
---|---|
精製所の卸値 | 19.2223 |
物品税 | 5.8500 |
地方税 | 0.5850 |
石油燃料基金 | 0.0100 |
エネルギー保護基金 | 0.10000 |
付加価値税(卸売) | 1.8037 |
ガソリンスタンドの取り分 | 1.6065 |
付加価値税(小売) | 0.1125 |
小売価格 | 29.2900 |
ディーゼルの場合は、税金・基金の合計は 8.4612バーツ/L と、販売価格の 29% を占めていますが、ハイオクの 43% に比べると優遇されていることがわかります。
ガソリン価格の内訳一覧表
上記の価格をまとめた表です。
上から順に、ハイオク(ベンジン95)、E10、レギュラー(ベンジン91)、E20、E85、ディーゼル(軽油)となっています。一番右側が小売価格です。
この表を見ると、いろいろわかることがあります。
- ガソリンスタンドの取り分が最も多いのは、E85 の 5.8バーツ/L。ガソリン小売各社が E85 の販売に力を入れているのは、これが理由でしょう。
- 逆に、ガソリンスタンドの取り分が最も少ないのは、ディーゼル の 1.6バーツ/L。
- 石油基金は、ハイオク(ベンジン95)に 6.31バーツ/L を負担させて、E20(アルコール20%含有のハイオク)に 3.00バーツ/L、E85(同85%)に 9.35バーツ/L の補助金を出している。
また、先日の当ブログの記事「タイのガソリン価格は3年ぶりの高値、タイ南部では密輸ガソリンが流行中」では、マレーシアのディーゼル価格は 17.55 バーツ/Lと、タイより約12バーツ/L安いと書きましたが、これは
- マレーシアは産油国のためガソリンの原価が安い
- タイと違って税金・基金等の負担がない
ことが理由だそうです。