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バンコクの空港から市内へ出る方法は、電車、タクシー、バス、乗り合いバンと一通り揃っています。ただ「どれが一番いいか」には答えがなくて、人数と荷物と時間帯で正解が変わります。
この記事では、2026年7月時点のタイ国政府観光庁の公式情報をもとに、料金と運行時間を整理したうえで、実際にどう選べばいいかを書きます。僕はバンコクに25年住んでいて、空港への行き来は数え切れないほどしているので、そのあたりの感覚も添えます。
選ぶ軸は4つだけ
細かい比較表を見る前に、ここを決めてしまうと早いです。
人数 … 1人なら電車、2人以上ならタクシーが有利になりやすい。タクシー代は割り勘できるが、電車は人数分かかる
荷物 … 大きなスーツケースがあるなら電車は避けたほうが無難。階段と乗り換えの移動がこたえる
時間帯 … 電車は24時前後で終わる。深夜早朝はタクシーか配車アプリしかない
行き先 … スクンビットやサイアムなら電車が刺さる。カオサンやトンブリー側なら電車は遠回りになる
この4つで、だいたい答えが出ます。
スワンナプーム空港から市内へ
日本からの直行便のほとんどが着く、大きいほうの空港です。
エアポート・レール・リンク(ARL)
空港の地下1階から出ている電車です。渋滞と無関係なので、所要時間が読めるのが最大の利点です。
- 運行時間:05:30〜24:00(曜日と乗車駅で少し違います)
- 運行間隔:10〜15分ごと
料金と所要時間は次のとおりです。
| 駅 | 料金 | 所要時間 |
|---|---|---|
| A2 ラークラバン | 15バーツ | 約5分 |
| A3 バンタップチャーン | 20バーツ | 約10分 |
| A4 フアマーク | 25バーツ | 約14分 |
| A5 ラームカムヘン | 30バーツ | 約18分 |
| A6 マッカサン | 35バーツ | 約22分 |
| A7 ラチャプラロップ | 45バーツ | 約25分 |
| A8 パヤタイ | 45バーツ | 約26分 |
終点のパヤタイまで乗っても45バーツ、26分です。日本円で200円くらい。この安さと速さは、他のどの手段も勝てません。
大事なのは降りる駅の選び方です。
- パヤタイ(A8) … BTS(スカイトレイン)に乗り換えられます。サイアム、スクンビット方面、シーロム方面へはここ
- マッカサン(A6) … MRT(地下鉄)のペチャブリー駅に乗り換えられます。ただし連絡通路がけっこう長いです。スーツケースを引いて歩くと、正直しんどい距離があります
行き先がBTS沿線ならパヤタイ、MRT沿線ならマッカサン。迷ったらパヤタイまで行ってしまうほうが単純です。
ARLの弱点も書いておきます。 車内は通勤電車と同じで、時間帯によっては相当混みます。大きなスーツケースを持って乗ると、自分もつらいし周りにも迷惑です。それから、乗り換え先のBTSやMRTでも階段の上り下りがあります。荷物が大きいなら、この選択肢は外していいと思っています。
公式のメータータクシー
到着階から一つ下の1階にタクシー乗り場があります。24時間動いています。
料金は公式の案内ではバンコク市内まで約250〜400バーツ。これにこの2つが乗ります。
- 空港使用料 50バーツ
- 高速道路の通行料 25バーツ〜(使った場合)
つまり実際に払う総額は、だいたい330〜500バーツくらいと見ておけばいいです。深夜や渋滞ではもう少し上がります。
乗り方は、乗り場にあるキオスクで整理券を取って、指定されたレーンで待つだけです。係員が車まで案内してくれます。
メーターを使うのが原則です。 乗る前に「いくら?」と交渉を持ちかけてくる運転手がいたら、それは公式の流れではありません。断って次の車にしてください。
リムジンバス(Limo Bus)
1階の8番出口前から出ています。片道180バーツ、運行は08:00〜22:00の20〜30分ごと。パヤタイ、カオサン通り、シーロム、サイアムを通ります。
荷物置き場があって座って行けるので、荷物は大きいけどタクシー代は抑えたいというときの中間の選択肢になります。ただし渋滞には巻き込まれます。
S1バス(カオサンへ行くなら)
1階7番出口付近から出ている路線バスです。60バーツで、04:30〜22:00。スワンナプーム空港からカオサン通り、王宮前広場へ直行します。
カオサン方面は電車の駅から遠いので、この路線は貴重です。バックパッカー宿に泊まる方には、これがいちばん素直だと思います。
なお、公式の案内には554番(ミンブリ方面)と558番(セントラル・プララーム2方面)も載っていますが、どちらも運休中と書かれています。古い情報を見て乗り場に行かないよう気をつけてください。
配車アプリ(Grab / Bolt)
使えますが、空港到着時だけは事情が違います。最近のスワンナプームは配車アプリの利用者が非常に多く、配車乗り場が混み合って車が来るまで長く待つことがあります。
このあたりの判断はバンコクの配車アプリはGrabとBoltの二刀流に詳しく書きました。結論だけ言うと、僕は空港へ行くときは配車アプリ、空港から出るときは公式タクシーという使い分けをしています。
事前予約の送迎
日本を出る前に送迎を予約しておく方法もあります。到着ゲートを出たところでスタッフが名前を書いた紙を持って待っていて、そのまま車でホテルまで、という形です。
料金はメータータクシーより高くなります。それでも、深夜に着く、小さいお子さん連れ、スーツケースが多い、初めてで不安、といった条件が重なるときは、差額以上に楽です。着いてから乗り場を探さなくていいのと、金額が先に確定しているのが効きます。
シンガポール航空系のpelago(ペラゴ)(PR)などが扱っています。日本語・日本円で表示されます。
逆に、荷物が少なくて時間に余裕があるなら、わざわざ予約するほどではないと思います。1階のタクシー乗り場は24時間動いていますし、迷うような場所でもありません。
2人以上ならタクシーが逆転する
ここは計算しておく価値があります。
1人でパヤタイへ行く場合
ARL 45バーツ / タクシー 約330〜500バーツ。7倍以上の差です。電車一択です。
2人の場合
ARL 90バーツ / タクシー 約330〜500バーツ。まだ電車が安いですが、差は4〜5倍に縮みます。
3人の場合
ARL 135バーツ / タクシー 約330〜500バーツ。1人あたり110〜170バーツ。差は3倍程度です。
4人の場合
ARL 180バーツ / タクシー 1人あたり83〜125バーツ。タクシーのほうが安くなります。
ここに「スーツケースを引いて乗り換える手間」「ホテルの前まで乗り付けられる楽さ」を足すと、3人以上ならタクシーでいいというのが僕の感覚です。2人でも、荷物が大きいならタクシーを選びます。
逆に1人で身軽なら、電車に乗らない理由がありません。
ドンムアン空港から市内へ
LCCで来る方はこちらです。市内の北側にあります。
SRTダークレッドライン
国内線旅客ターミナルの2階から案内表示に従って進むと駅があります。バンスー(クルンテープ・アピワット中央駅)まで約20分。
支払いは、きっぷを買うほかにクレジットカードのタッチ決済が使えます。VISA、MASTERCARD、JCB、UNION PAYに対応しています。両替前でも乗れるので、これは便利です。
料金はタイ国政府観光庁の案内に金額が書かれていなかったので、ここでは断定しません。距離制で、ドンムアンからバンスーなら数十バーツの範囲です。
バンスーからはMRT(地下鉄)に乗り換えられます。
エアポートバス(A1〜A4)
第一ビル3階から出ています。行き先で番号が分かれているので、自分の目的地を確認してから乗ってください。
| 系統 | 行き先 | 運行時間 | 料金 |
|---|---|---|---|
| A1 | BTSモーチット駅〜モーチットバスターミナル | 6:50〜24:00 | 30バーツ |
| A2 | BTSモーチット駅〜戦勝記念塔 | 04:30〜22:00 | 30バーツ |
| A3 | プラトゥーナム〜BTSラーチャダムリ駅〜ルンピニ公園 | 04:30〜22:00 | 50バーツ |
| A4 | カオサン通り〜王宮前広場 | 04:30〜22:00 | 50バーツ |
A1が30バーツでBTSモーチットまでというのは、かなりお得です。モーチットからBTSに乗れば、サイアムでもスクンビットでも行けます。
カオサンへ行くならA4が直行です。
メータータクシー
空港内の配車カウンターで手配します。バンコク市内まで約300バーツ、これに高速道路の通行料(使った場合)と空港使用料が加算されます。
リムジンバス
第一ビル1階7番、または第二ビル2階14番から。150バーツ、09:30〜24:00です。
パタヤへ直接行くなら
ドンムアンからパタヤへ直行するバスもあります。市内に出ずに済むので、そのまま海へ向かう方はこちらが早いです。ドンムアン空港からパタヤへバスで行くにまとめました。
行き先別の早見
よく泊まるエリアごとに、僕ならどうするかを書きます。
スクンビット(アソーク、プロンポン、トンローなど)
スワンナプームからならARLでパヤタイ→BTSに乗り換え。荷物が大きい、または2人以上ならタクシー。
サイアム、チットロム
同じくARLでパヤタイ→BTS。BTSで数駅なので電車が効きます。
シーロム、サトーン
ARLでパヤタイ→BTSでサイアム乗り換え。乗り換えが2回になるので、荷物があるならタクシーのほうが楽です。
カオサン、王宮周辺
電車の駅から遠いので、スワンナプームからはS1バス(60バーツ)、ドンムアンからはA4バス(50バーツ)が素直です。タクシーでも構いません。
モーチット、チャトゥチャック
ドンムアンからならA1バス(30バーツ)が最短です。
空港の近くに泊まる場合
スワンナプームならARLでラークラバン(15バーツ)まで戻る手もあります。
宿をどのエリアに取るか自体で迷っている方は、そこから決めたほうが移動も楽になります。
深夜・早朝に着いたとき
日本からの便は深夜や早朝に着くものが多いので、これは実務的な問題です。
電車は動いていません。 ARLは24時まで、ダークレッドラインも似た時間帯です。深夜1時、2時に着いたら、タクシーか配車アプリしかありません。
公式のタクシー乗り場は24時間動いているので、真夜中でも心配は要りません。深夜料金が加算されますが、乗れないということはないです。
早朝に着いた場合は、5時半を過ぎればARLが動き始めます。1時間待って電車に乗るか、すぐタクシーに乗るか。荷物と体力次第だと思います。
なお、深夜到着で市内に出るのが面倒なら、空港近くのホテルに一泊してしまうのも手です。翌朝、明るいうちに移動するほうが気楽です。
やりがちな失敗
古い情報のバス路線を当てにする
554番と558番は公式に運休中と書かれています。個人ブログの情報は更新が止まっていることがあるので、バスは公式の案内で確認してください。
マッカサン駅の乗り換えを甘く見る
MRTペチャブリー駅への連絡通路は長いです。スーツケースがあると、思っていたより時間も体力も使います。
ARLの終電ぎりぎりを狙う
到着が遅れたら終わりです。24時前後に着く便なら、最初からタクシーを想定しておくほうが精神衛生上いいです。
空港でタクシーの客引きに応じる
公式乗り場ではない場所で声をかけてくる人がいます。メーターを使わない交渉制になるので、料金が高くつきます。1階の正規の乗り場から乗るのが原則です。
両替を空港で全額済ませようとする
空港の到着階の両替所はレートがよくありません。市内まで移動する分だけ替えて、残りは市内で替えるほうが得です。ダークレッドラインならタッチ決済も使えます。
まとめ
- 選ぶ軸は人数・荷物・時間帯・行き先の4つ
- スワンナプームのARLは終点パヤタイまで45バーツ・26分、地下1階から、05:30〜24:00
- BTS乗り換えはパヤタイ、MRT乗り換えはマッカサン(連絡通路が長い)
- 公式タクシーは1階・24時間、市内まで約250〜400バーツ+空港使用料50バーツ+高速代25バーツ〜
- 3人以上、または荷物が大きいならタクシーが有利
- カオサンへはスワンナプームからS1バス(60バーツ)
- ドンムアンはSRTダークレッドライン(2階、バンスーまで約20分、タッチ決済対応)とA1バス(30バーツ・BTSモーチットまで)
- 深夜早朝は電車が動いていない。タクシーか配車アプリ
空港での過ごし方はバンコクの空港ラウンジはどれを選ぶ?、乗り継ぎで来る方はバンコクの乗り継ぎで迷わないためにをどうぞ。入国審査の行列についてはスワンナプーム空港の優先レーンは要る?に書きました。
ちなみに、空港と市内を結ぶ高速鉄道の計画も長らくありますが、こちらは動いていません。経緯はタイの3空港高速鉄道はどうなった?にまとめています。
※2026年7月31日時点で、タイ国政府観光庁の公開情報をもとにしています。料金・運行時間・乗り場は変わることがあるので、出発前に最新の情報をご確認ください。タクシー料金はメーター制のため、渋滞や時間帯で変動します。


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