超格差社会タイの情報まとめ

2018年の格差社会ランキングでタイは世界1位を獲得

タイ社会とは、資産では
・上位1%(=50万人)の富裕層が国富の67%を所有していますが、
・下位70%(=3,500万人)はたったの5%!しか所有していません。
・また、上位0.001%の500人が、企業資本の36%!を所有しています。

一方、所得についても、
・上位20%が国民所得の50%を得ていますが、
・下位20%は7%!しか得ていません。
恐ろしいまでの格差です。

そんな超格差社会タイについて、新聞等の情報源をまとめておきます。

目次

『わずか500人がタイ企業資本の36%を所有』

ソース:Bangkok Post『Just 500 people own 36% of the equity in Thai firms』(2019年10月16日)

概要:

タイ企業資本の36%は、わずか500人によって所有されている。
その500人が会社から得る年間利益は平均31億バーツ。
タイの1世帯あたりの平均年収は30万バーツ。

『世界で最も裕福な王室 – ラーマ10世の資産はクイーンエリザベス2世の80倍』

ソース:STYLE『This is the richest royal in the world – he’s worth 80 times more than Queen Elizabeth II』(2019年9月29日)

概要:

タイ国王ラーマ10世は、世界一お金持ちの王室で、推定純資産は430億米ドル。
世界2位はブルネイのボルキア国王で280億米ドル、3位はサウジアラビア出身のサウド王で180億ドル。
英国のクイーンエリザベス2世は5.2億米ドルで、タイ国王の資産はこの約80倍。

『タイ、上位1%に富の67%』

ソース:日経新聞『タイ、上位1%に富の67%』(2019年7月27日)

概要:

『タイは格差社会だ。クレディ・スイスの2018年の推計によると、タイでは上位1%の富裕層が持つ富が全体の約67%を占め、対象40カ国中で最大だった。所得の差は広がる傾向にある』

『タイの格差:風潮と結果』

ソース:DEVPOLICY BLOG『Unequal Thailand: trends and consequences』(2018年12月5日)

概要:

中国、韓国、台湾、タイのジニ係数の推移

中国、韓国、台湾、タイのジニ係数の推移

タイのジニ係数は過去30年間0.4以上で、アジア平均より高い。

人口20%あたりの所得割合

人口20%あたりの所得割合

国民の上位20%が国民所得の50%を得ているが、下位20%は7%しか得ていない。

この種の不平等によって、米国、ブラジル、スペイン、インドでは抗議活動が起きたが、タイでは起きてない。その原因はタイ人の遠慮深さ、軍による規制にある。

『レポート:2018年における世界最高の格差社会タイ』

ソース:Bangkok Post『Report: Thailand most unequal country in 2018』(2018年12月6日)

概要:

タイは、世界の格差社会ランキングで2016年は3位、2018年は1位になった。
タイでは、上位1%(=50万人)の富裕層が、2016年は国富の58.0%を所有、2018年は66.9%を所有

上位1%が所有する国富の比率

引用元:クレディ・スイス Annual Report 2018 上位1%が所有する国富の比率。タイは2018年に67%となり、ロシアを抜いて世界1位に

上位1%の富裕層が国の資産の半分以上を所有しているのは、世界でタイ、ロシア、インド、トルコの4ヶ国のみ。

また、下位10%のタイ人が所有している国富は0%、下位50%(=2,500万人)は1.7%、下位70%(=3,500万人)は5%。

土地所有の格差

2019年11月、与党(国家国民の力党)のパリーナ議員は、彼女が所有している養鶏所が国立公園の敷地を不法占拠しているという疑惑をかけられています。

それに伴うツイートですが、出典不明ではあるものの、以下のように指摘しています。

『2012年の土地権利の記録によれば、上位10%が土地の61%を所有し、下位50%は2.27%しか所有していない。パリーナ議員のような上位800人は、1,000ライ(=160万平米、東京ドーム34個分)を所有している』

コメント

  1. 藤澤慎二 より:

    こんにちは。
    「バンコク コンドミニアム物語」でブログを書いている藤澤です。
    以前、偶然、私の本のことについて書いていただいたブログを見つけたので、お礼のコメントを書かさせていただいて以来、よく「ランシット日記」を読ませていただくようになりました。
    それ以後、よくこんなにいろいろなジャンルから興味深い話を見つけてこられると感心しております。
    タイに18年もおられるとの事ですが、私はまだ8年です。できれば、是非、お知り合いになりたいと思っておりますが、時間のある時にでも、一度、お会いすることはできますでしょうか?
    ちなみに、私は今、62歳です。バンコクに来て丸8年になります。暇つぶしに始めたブログがいつの間にかライフワークになってしまいましたが、ブログをやっててよかったと思っています。
    今後とも、よろしくお願い申し上げます。

    藤澤慎二