
(Photo by : PAN Photo / Davit Hakobyan)
2018年2月9日から、2018年冬季オリンピック・パラリンピックが韓国の平昌で開催されました。日本からは、男子52名+女子72名=合計124名の選手団が參加しています。
この平昌冬季オリンピックには、
実は、南国・タイからも4名の選手が参加しています。
常夏の国タイでは、雪が降ったことがありません。最近になって、首都バンコクにはスケート場ができて、フィギュアスケートを習う子供も出始めましたが、スキー場はひとつもありません。そんな国から、どうやって冬季オリンピックに出場したんでしょうね。
ここで思い出すのはあの映画
「クールランニング」
です。
あらすじは
南国ジャマイカのボブスレー男子4人乗りチームが、カナダのアルバータ州カルガリーで1988年に行われた冬季オリンピックに初出場した実話を基に制作された作品
(引用元:ウィキペディア)
というお話でした。タイの代表選手たちも、このようなドタバタを経て、冬季オリンピックに参加したのでしょうか?
タイ代表はどんな人たち?
オリンピック公式ページに、タイ代表選手4名のプロフィールが紹介されていましたので、簡単に紹介したいと思います。
カレン・チャンルン選手(女性・21歳)
タイとイタリアの二重国籍で、ローマのニコロ・クザーノ大学で経営学を学ぶ現役の学生。英語、フランス語、イタリア語、タイ語を話す。2016年まではイタリア代表選手で、2017年にイタリアでスキーワールドカップに出場。世界ランキングは70位。
平昌五輪での出場種目はクロスカントリースキー女子。
・オリンピック公式・選手紹介ページ(英語)
・カレン選手の facebook ページ
お美しい方ですね。。。ファンになりそうです。
2018年冬季オリンピックの結果は、女子10kmフリーで82位。お疲れ様でした。
マーク・チャンルン選手(男性・23歳)
上のカレン・チャンルン選手の兄。タイとイタリアの二重国籍で、イタリアのミラン大学でスポーツ生理学を学ぶ現役の学生。英語、フランス語、イタリア語、タイ語を話す。
平昌五輪での出場種目はクロスカントリースキー男子。開会式ではタイ国旗の旗手を務めた。
・オリンピック公式・選手紹介ページ(英語)
・マーク選手の facebook ページ
なんとカレン選手のお兄さんも一緒に五輪に出場。妹さんへのガードが固そうです。
2018年冬季オリンピックの結果は、3種目に出場し、男子短距離クラシックで57位。お疲れ様でした。
アレクサ・アリサラ選手(女性・21歳)
スイス人の父と、タイ人の母を持つ、タイとスイスの二重国籍。英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、タイ語が話せる。趣味は絵画、ヨット、執筆活動。2010年のバンクーバー五輪を観てスポーツを始め、2013年にオーストリアでスキーを始める。
平昌五輪での出場種目はアルペン女子。
勉強もスポーツもできる方とお見受けしました。
2018年冬季オリンピックの結果は、2種目に出場し、両方ともリタイア。お疲れ様でした。
ニコラ・ザノン選手(男性・21歳)
イタリア人の父と、タイ人の母を持つ、タイとイタリアの二重国籍。2012年までジュニア大会に出場していたが、一度は引退して、父と一緒に大工として働く。2017年2月、タイ国スキー・スノーボード協会の支援を得て、スポーツ界に復帰。
平昌五輪での出場種目はアルペン男子。
大工から五輪選手という異色の経歴が光ります。
2018年冬季オリンピックの結果は、2種目に出場し、両方ともリタイア。お疲れ様でした。
以上、4人のタイ代表選手を見てきましたが、
なんと、4人全員が二重国籍でした。
皆さん、雪があるイタリアやスイスで生まれ、彼の地でスキーを経験した方ばかり。
やはり、雪がない南国で生まれ育った生粋のタイ人には、冬季オリンピックへの出場は難しいのかもしれません。
タイ周辺国から平昌冬季オリンピックへの出場者を調べてみたところ、
- ラオス、ミャンマー、カンボジア、ベトナム、インドネシアは出場者なし
- シンガポールは1名
- マレーシアは2名
- フィリピンは2名
でした。
地球が寒冷化して、南国でも雪が降らないと、冬季オリンピックでの好成績は難しいかもしれません。