
Googleフライトで航空券を探していると、聞いたこともない「Traveloka(トラベロカ)」という名前が最安値のところに出てくることがある。相場より数千円安い。
たぶん、ここで多くの人が手を止めると思う。この会社にお金を払って、本当に飛行機に乗れるのか。
僕は2017年ごろからこのサービスを使っていて、直近も2026年1月にタイ・エアアジアの航空券を買った。結論から書くと、一度もトラブルに遭ったことがない。
ただ、「僕は大丈夫でした」だけでは安心できないと思う。なので会社の正体と、日本での法的な立ち位置も調べてみた。そっちのほうが、正直、決定的だった。
先に結論
- トラベロカは日本で旅行業の登録を受けている(観光庁長官登録旅行業 第2174号)。素性の分からない海外サイトではない
- 2012年にインドネシアで生まれた東南アジア最大級の予約サービス。アプリのダウンロードは1億4,000万回を超えている
- 僕は2017年から使っていて、発券や支払いのトラブルはゼロ
- 安いのにはちゃんと理由があって、あとから手数料が乗ることもない(実際の明細を下に出す)
- ただし万能ではない。弱いところもあるので、それも正直に書く
僕が実際に買った記録
コロナ前から何度か使っていて、最近だと2025年10月にバンコク⇄ルアンパバーンの往復、2026年1月にルアンパバーン→バンコクの片道を買っている。
1月に買ったほうの明細が、こうだった。
タイ・エアアジア 3,097.91 バーツ
タイ・エアアジア 3,097.91 バーツ
─────────────────────────
合計 6,195.82 バーツ
運賃を足しただけの数字が、そのまま支払額になっている。予約手数料も決済手数料も、行として存在しない。
支払いが終わると、その場でアプリに予約が出る。発券を待たされたことも、あとから「取れませんでした」と連絡が来たこともない。
正直に書いておくと、僕はキャンセルや欠航に当たったことが一度もない。だから「トラブルが起きたときにちゃんと対応してくれるか」は、僕の体験では語れない。ここは後半でもう一度触れる。
「怪しい」と言われる3つの理由
検索すると「トラベロカ 怪しい」「やばい」といった言葉が並ぶ。理由は、だいたい次の3つに整理できると思う。
1. 名前を聞いたことがない → どこの国の会社なのか
トラベロカは2012年、インドネシアのジャカルタで3人のエンジニアが立ち上げた会社だ。もともとは航空券の価格比較サイトとして始まり、いまは本社機能をシンガポールに置いている。
展開しているのはインドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、そして日本の8ヶ国。会社の公表値で、アプリのダウンロードは1億4,000万回超、月間の利用者は4,000万人を超えるという。
要するに、日本で無名なだけだ。東南アジアでの立ち位置は、日本でいう楽天トラベルやじゃらんに近い。バンコクに住んでいると、駅の広告でもテレビCMでも普通に見かける。2022年にはタイの石油大手PTT系の企業が出資したというニュースもあった。
ひとつ正直に書いておくと、トラベロカは非上場なので決算は公開されていない。財務の中身を自分の目で確かめたい人には、そこは物足りないと思う。
2. 安すぎる → なぜ安いのか
安さの理由は、だいたいこのあたりだ。
- 東南アジアの航空会社やホテルと直接つながっていて、間に入る業者が少ない
- LCCの在庫に強い。タイ・エアアジア、ノックエア、タイ・ベトジェット、タイ・ライオンエアあたりを横断して比較できる
- アプリ限定価格やクーポンで、実質の価格をさらに下げている
- 表示価格が税・手数料込みで、最後に上乗せされない
最後のひとつが、地味だけどいちばん効く。比較サイトによっては、最終画面で「決済手数料」が乗って結局そんなに安くなかった、ということが起きる。トラベロカは検索結果に出た金額がそのまま請求額になる。さっき出した明細が、その証拠でもある。
3. 海外のサイトに払って大丈夫なのか → ここが決定的だった
たぶんこれが一番知りたいところだと思うので、ちゃんと調べた。
トラベロカは2025年5月に日本へ本格参入していて、日本法人の「Traveloka Japan株式会社」がある。そして、そこは観光庁の旅行業登録を受けている。
観光庁長官登録旅行業 第2174号
これは第1種旅行業という区分にあたる。旅行業の登録の中でいちばん上の区分で、海外のパッケージツアーまで自分で企画して売れる。登録するには基準資産額が3,000万円以上あることや、営業保証金を供託すること(旅行業協会に入る場合は弁済業務保証金分担金を納めること)が求められるとされている。
何が言いたいかというと、万一この会社が倒れたときに、旅行者が弁済を受けられる仕組みの対象になっているということだ。素性の分からない海外サイトにカード情報を入れるのとは、話がまったく違う。
「怪しい」と書いている記事の多くは、ここに触れていない。触れていたら「怪しい」とは書けなかったはずで、僕はこの一点で判断していいと思っている。
登録の有無は自分でも確かめられる。旅行業の登録番号は、事業者が自分のサイトに表示することが義務づけられているので、トラベロカ日本語版の会社情報のページを見れば載っている。他の予約サイトを使うときも、同じ見方ができる。
発券は本当にされるのか(自分で確認する方法)
それでも不安なら、買ったあとに自分の手で確かめられる。仲介サイトを使うときの共通の作法だと思ってほしい。
- 支払いが終わると、予約の詳細に航空会社の予約番号(PNR。英数字6桁のことが多い)が出る
- その番号と搭乗者名を、航空会社の公式サイトの予約確認画面に入れる
- 航空会社側で自分の予約が表示されれば、発券は完了している
ここまで確認できれば、あとは自分と航空会社の関係になる。仲介サイトが間に入っていたことは、もう関係がない。
僕は毎回やるわけではないけれど、初めて使うサービスのときは一度やっておくと、精神衛生上ずいぶん違うと思う。
支払いと手数料の話
トラベロカ側の手数料はかからない。さっきの明細のとおりだ。
気をつけるとしたら、カード会社のほうの手数料になる。ポイントはひとつだけで、「サイトの表示通貨を、自分のカードに合わせる」。
| 使うカード | 表示通貨 | どうなるか |
|---|---|---|
| 日本のカード | 日本円 | そのまま。上乗せなし |
| タイのカード | バーツ | そのまま。上乗せなし(僕はこれ) |
| 日本のカード | バーツ | カード会社の海外事務手数料が1.6〜2.2%程度乗る |
サイトの右上に通貨と言語の切り替えがあるので、そこを自分のカードに合わせておけば損をしない。逆に言えば、ここがズレていると、せっかくの安さが手数料で目減りする。
タイに住んでいる人なら支払い手段はもっと広くて、タイのクレジットカードのほか、主要銀行のモバイルバンキング、セブンイレブンなどでのカウンター払い(少額の手数料あり)、タイのカードでの分割払い(キャンペーンで金利0%になることもある)が選べる。
正直に言うと、弱いところ
褒めるだけの記事は信用できないと思うので、僕が感じている弱点も書いておく。
- キャンセルや変更を経験していない。 一度も当たっていないので、そのときの対応の良し悪しは語れない。変更や払い戻しの条件は買う運賃の種別で決まるので、買う前に条件を読むこと。これはどのサイトでも同じだ
- 自己乗り継ぎは出てこない。 航空会社が乗り継ぎを保証しない格安の組み合わせは表示されない。そこを攻めたいときはスカイスキャナーなどと併用することになる
- 欧米の長距離路線や、日本国内のホテルは他のサイトのほうが強いことが多い
- 非上場なので財務は非公開
- サポートの実力は未知数。 日本語のチャットと電話があるが、僕は必要になったことがないので使ったことがない
向いている人、向いていない人
向いているのは、東南アジアの国内線や近距離の国際線を買う人。タイに住んでいて国内移動が多い人。Googleフライトで最安を拾いたい人。この3つのどれかに当てはまるなら、選択肢に入れて損はないと思う。
逆に、欧米への長距離路線、複雑な乗り継ぎ、日本国内のホテルが目的なら、いまのところ他のサイトのほうがいい。
ちなみにGoogleフライトの結果には、出てくるときと出てこないときがある。出てきて、しかも他より安いときだけ拾う。僕はそういう使い方をしている。
まとめ
- 日本で旅行業の登録を受けている(観光庁長官登録旅行業 第2174号)。ここが安心材料としては一番大きい
- 2012年インドネシア創業、東南アジア最大級。日本で無名なだけ
- 安さには理由があり、あとから手数料は乗らない。明細を見ても運賃だけだった
- 僕は2017年から使ってトラブルなし。ただしキャンセル対応は未経験
- 東南アジアの航空券には強い。欧米長距離や国内ホテルは他が強い
不安の正体が「聞いたことがない会社だから」であれば、それはもう解消していいと思う。心配なら、買ったあとに航空会社のサイトで予約番号を確認する。それでほぼ終わりだ。
使ってみると決めたなら、初回クーポンをもらってからのほうがいい。もらい方と使い方はこちらに書いた。
※この記事は2026年7月時点の情報です。料金や手数料、会社の体制は変わることがあるので、予約前に最新の表示を確認してください。

コメント