タイで献血をする方法【完全解説】

タイの献血ドナーカード

目次

タイの献血について

僕は2013年11月からタイで献血をし続けていまして、2021年4月現在の献血回数は33回になりました。

タイで献血しているというと、安全なの?と尋ねる方もいますが、献血に使われる器具はすべて使い捨てになっており、感染等の心配はまったくありません。

とはいえ、正直言って、献血をしたところであまりメリットはありません。仏教国のタイでは、献血は非常に徳の高い行為とされているようで、たまに褒められることもあります(僕はそういう意識はないのですが)。

また、回数を重ねるとバッジがもらえたり、公立病院の入院費が割引になるようですが、これも名誉賞のようなもので、実益はほとんどないでしょう。

(献血した人がもらえるバッチ、トロフィーなど)

(献血した人がもらえるバッチ、トロフィーなど)

献血を続けている理由をあえて探すなら、人の役に立つので、ボランティアとして続けている、というところでしょうか。これをお読みになったみなさんも、興味が湧きましたら、ぜひタイで献血してみてください。タイに住む人の役に立つと思います。

献血できる人

献血できる人の主な条件を、タイ赤十字は次のように定めています。

  • 体重 45kg以上
  • 年齢 17~70歳(17歳は親の同意書が必要、初めての献血は55歳未満であること)

また、前回の献血から3ヶ月以上経っている必要があります。

条件を満たしていれば、外国人でも献血できます。その他の細かい条件については、後述の問診票に書いてありますので、ご覧になってください。

献血の種類

タイで献血する場合、最初にできるのは全血献血だけです。量は体重に応じて 350~450ml で変えているようです。

タイ赤十字の国立血液センターには、成分献血(血漿、血小板、赤血球)の設備もあります。こちらはタイで3回以上献血した後に、成分献血ができるか確認をして、問題ないと判断されたら献血できます。

献血できる場所

タイ赤十字 国立血液センター

(タイ赤十字 国立血液センター)

(タイ赤十字 国立血液センター)

バンコク都内に行ける方でしたら、ここがおすすめです。外国人向けの英語の問診票もあります。1日平均500~600人、多い日には900~1,000人が献血に来るそうです。

本人確認のため、パスポートまたはタイの運転免許証が必要です。2回目以降は、受付でもらえる献血ドナーカードを持参しましょう。

受付時間
  • 月・水・金:8時~16時半(血小板は15時、血漿は15時半に受付終了)
  • 火・木:7時半~19時半(血小板は17時、血漿は18時に受付終了)
  • 土・日・祝:8時半~15時半(血小板は11時半、血漿は12時に受付終了)
地図

MRT サームヤーン駅すぐ、タイ赤十字の敷地内にある、青いガラス張りの建物です。

その他の献血所

  • チャトゥチャック公園:BTSの1番出口を出たところで、毎土曜の10時~15時、移動献血車が来ています。
  • タマサート病院:平日9時~15時
  • Big-C ナワナコン2階:水・金・土・日の午後のみ
  • フューチャーパーク・ランシットのZPELL:第2・4日曜日の11時~20時
  • シーコンスクエア・シーナカリン3階:第3土・日曜日の13時~17時
  • ザ・モール・バンケーP階:毎日12時~18時

全血献血の手順

全血献血の前に、必ず水をたくさん飲んでください。僕は毎回1リットルくらい飲んでいます。全血献血の手順は以下のとおりです。

  1. 問診票に記入する。血圧計があるので血圧を測定する。
  2. 記入済み問診票(日本語訳)、パスポートまたは免許証、献血ドナーカードの3つを受付に提出し、番号札をもらう。初めての人はこのときに献血ドナーカードをもらえる。
  3. すぐ隣で待って、番号が来たら診察室に入り、医師の問診を受ける。血圧の記録用紙を提出。指にチクッと針を指して血液比重を測定。鉄の錠剤をもらう(毎晩寝る前に飲む)。
  4. 2階に行くと、左側が右腕に針を刺す人の列、右側が左腕に針を刺す人の列になっているので、好きな側に座る。
  5. 順番が来たら献血室に入り、献血をする。
  6. 終わったら同じ2階にある待合室に行くと、飲み物と軽食をもらえます。少し休憩してから帰りましょう。
(献血後にもらえる飲み物と軽食)

(献血後にもらえる飲み物と軽食。各企業からの寄付かもしれません)

献血者で混んでいますが、スタッフも多いので、待ち時間は意外と短くて済みます。僕が行ったときは50人待ちでしたが、全部で1時間で終わりました。

国立血液センターで全血献血した方のブログ記事

献血の手順が詳しく書かれていますので、行く前に一読されると良いでしょう。

タイ人は皆、献血が大好き! こんばんは、アロイです。仏教人の多いタイでは、多くの人がお寺に行って「タンブン」と言って、お願いや日頃の自分の悪い行いを反省し清め…

成分献血の手順

タイで3回以上献血をして、タイ赤十字国立血液センターで1回以上献血をした人は、成分献血をすることができます。

全血献血は、赤血球の量が回復するのを待つため、次の献血まで3ヶ月以上空ける必要がありますが、成分献血は身体への負担が少ないため、1ヶ月で済みます。身体への負担が少ないのがメリットです。ただし、全血献血は約20分で終わるのに対して、成分献血は40~90分ほどかかります

全血献血の前には水を飲みますが、成分献血の前に水を飲んではいけません。献血中はトイレにいけないため、水を飲むとおしっこに行きたくて苦しむことになります(経験済w)。

成分献血には、次の2種類があります。

  • 血小板献血:タイ語 เกล็ดเลือด
  • 血漿献血:タイ語 พลาสมา (英語 plasma そのままです)

どちらかというと、保存期間が4日間しかない血小板の方が求められているようです。僕も血小板献血をしています。血漿は、脂っこい物を食べた後に、色が濁って献血できない場合もあるようです。

成分献血の手順は以下のとおりです。

  1. 問診票に記入する。血圧計があるので血圧を測定する。
  2. 記入済み問診票(日本語訳)、パスポートまたは免許証、献血ドナーカードの3つを受付に提出し、番号札をもらう。初めての人はこのときに献血ドナーカードをもらえる。
  3. すぐ隣で待って、番号が来たら診察室に入り、医師の問診を受ける。血圧の記録用紙を提出。指にチクッと針を指して血液比重を測定。鉄の錠剤をもらう(毎晩寝る前に飲む)。
  4. 1階右手奥にある成分献血室に入る。
  5. 初めての人は、血液を採取して、成分献血ができるかの検査を受ける。できるなら、誓約書にサインする。できなければ、成分献血はやめて、全血献血に切り替える(2階へ行く)。
  6. 職員の指示に従って成分献血をする。
  7. 終わったら奥にある待合室に行くと、飲み物と軽食をもらえます。少し休憩してから帰りましょう。
血小板

(献血で採れた血小板。意外と量は少ない。これに薬剤を添加して 270ml の血液製剤にするそうです)

問診票

献血をする前に、タイ語か英語の問診票に記入しなければなりません。問診票を日本語に訳しておきますので、参考にしてください

タイの献血問診票・日本語訳 p1

(タイの献血問診票・日本語訳 p1)

タイの献血問診票・日本語訳 p2

健康全般
1. 健康状態は健全かつ良好で、献血の準備はできていますか
2. 十分な睡眠を取りましたか(5時間以上)
3. 6時間以内に脂肪分が多い食事を摂りましたか
4. 持病や既往症がありますか。もしあれば記入:
5. 過去7日間に抗生物質を服用しましたか。もしあれば薬品名を記入:
6. 過去2日間にアスピリン、筋弛緩剤、関節痛み止め、または同種の薬を服用しましたか
7. ビオチンを含む薬、薬草、サプリメントを定期的に服用していますか
8. 過去24時間にアルコールを飲みましたか
9. 過去6ヶ月間に骨髄・末梢血幹細胞を提供しましたか □血流 □骨髄

妊娠/出産
10. 妊娠または中絶したことがありますか
11. 妊娠中または授乳中ですか
12. 過去6ヶ月間に出産、または中絶手術を受けたことがありますか

性行為
13. 男性のみ:男性と性行為をしたことがありますか
14. あなたやあなたの恋人は、リスクを伴う性行為をしたことがありますか:恋人以外の人、性サービス提供者、麻薬使用者、HIVまたはその他の性病にかかっている恐れがある人との性行為
15. HIVの治療薬・予防薬を使ったことがありますか

感染リスク
16. 過去3日間に歯の充填、歯石取りを、または過去7日間に抜歯、根管治療を受けましたか
17. 過去7日間に腹痛・下痢がありましたか
18. 過去4ヶ月間に耳や皮膚にピアス穴開け、刺青、刺青除去、鍼治療を受けましたか
19. 過去7日間に小さな手術を受けましたか
20. 過去6ヶ月間に大きな手術を受けましたか
21. 過去1年間に他人から輸血、成分輸血を受けましたか
22. 臓器移植や骨髄移植を受けたことがありますか
23. 過去1年間に血液が付着した針で刺されたことがありますか
24. 11歳以降に肝炎になったことがありますか
25. あなたの恋人や家族は過去1年間に肝炎になったことがありますか
26. 肝炎の感染者であると診断されたことがありますか
27. 過去3年間にマラリアにかかりましたか
28. 過去1年間にマラリアの流行地域へ行きましたか
29. 過去1ヶ月間にインフルエンザ、デング熱、チクングニア熱、ジカ熱、COVID-19にかかりましたか
30. 過去2ヶ月間にワクチンを接種しましたか。ワクチンの種類:
31. 過去1年間に血清を投与しましたか
32. 麻薬を使ったことがありますか
33. 過去1年間に、72時間以上の拘束、勾留を受けたことがありますか
34. 過去にHIVと診断されたこと、または過去3ヶ月間に、原因不明の体重減少、発熱、リンパ節の腫れがありましたか
35. 1980~1996年の期間に、英国、北アイルランド、スコットランド、ウェールズに通算6ヶ月以上滞在しましたか
36. 1980~2001年の期間に、フランス、アイルランドに通算5年以上滞在しましたか
37. あなたの血液は他人に対して安全だという自信がありますか

署名、日付

リンク

タイでは企業による献血バスの寄付も活発に行われています。タイ赤十字はシリキット王妃殿下が総裁、シリントーン王女殿下が副総裁を務められていることもあり、タイ人からは非常に信頼されている機関です。

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