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タイの献血について
僕は2013年11月からタイで献血をし続けていまして、2019年11月現在の献血回数は24回になりました。
タイで献血しているというと、安全なの?と尋ねる方もいますが、献血に使われる器具はすべて使い捨てになっており、感染等の心配はまったくありません。
とはいえ、正直言って、献血をしたところであまりメリットはありません。仏教国のタイでは、献血は非常に徳の高い行為とされているようで、たまに褒められることもあります(僕はそういう意識はないのですが)。
また、回数を重ねるとバッジがもらえたり、公立病院の入院費が割引になるようですが、これも名誉賞のようなもので、実益はほとんどないでしょう。
献血を続けている理由をあえて探すなら、人の役に立つので、ボランティアとして続けている、というところでしょうか。これをお読みになったみなさんも、興味が湧きましたら、ぜひタイで献血してみてください。タイに住む人の役に立つと思います。
献血できる人
献血できる人の主な条件を、タイ赤十字は次のように定めています。
- 体重 45kg以上
- 年齢 17~70歳(17歳は親の同意書が必要、初めての献血は55歳未満であること)
また、前回の献血から3ヶ月以上経っている必要があります。
条件を満たしていれば、外国人でも献血できます。その他の細かい条件については、後述の問診票に書いてありますので、ご覧になってください。
献血の種類
タイで献血する場合、最初にできるのは全血献血だけです。量は体重に応じて 350~450ml で変えているようです。
タイ赤十字の国立血液センターには、成分献血(血漿、血小板、赤血球)の設備もあります。こちらはタイで3回以上献血した後に、成分献血ができるか確認をして、問題ないと判断されたら献血できます。
献血できる場所
タイ赤十字 国立血液センター
バンコク都内に行ける方でしたら、ここがおすすめです。外国人向けの英語の問診票もあります。1日平均500~600人、多い日には900~1,000人が献血に来るそうです。
本人確認のため、パスポートまたはタイの運転免許証が必要です。2回目以降は、受付でもらえる献血ドナーカードを持参しましょう。
受付時間
- 月・水・金:8時~16時半(血小板は15時、血漿は15時半に受付終了)
- 火・木:7時半~19時半(血小板は17時、血漿は18時に受付終了)
- 土・日・祝:8時半~15時半(血小板は11時半、血漿は12時に受付終了)
地図
MRT サームヤーン駅すぐ、タイ赤十字の敷地内にある、青いガラス張りの建物です。
その他の献血所
- チャトゥチャック公園:BTSの1番出口を出たところで、毎土曜の10時~15時、移動献血車が来ています。
- タマサート病院:平日9時~15時
- Big-C ナワナコン2階:水・金・土・日の午後のみ
- フューチャーパーク・ランシットのZPELL:第2・4日曜日の11時~20時
- シーコンスクエア・シーナカリン3階:第3土・日曜日の13時~17時
- ザ・モール・バンケーP階:毎日12時~18時
全血献血の手順
全血献血の前に、必ず水をたくさん飲んでください。僕は毎回1リットルくらい飲んでいます。全血献血の手順は以下のとおりです。
- 問診票に記入する。血圧計があるので血圧を測定する。
- 記入済み問診票(日本語訳)、パスポートまたは免許証、献血ドナーカードの3つを受付に提出し、番号札をもらう。初めての人はこのときに献血ドナーカードをもらえる。
- すぐ隣で待って、番号が来たら診察室に入り、医師の問診を受ける。血圧の記録用紙を提出。指にチクッと針を指して血液比重を測定。鉄の錠剤をもらう(毎晩寝る前に飲む)。
- 2階に行くと、左側が右腕に針を刺す人の列、右側が左腕に針を刺す人の列になっているので、好きな側に座る。
- 順番が来たら献血室に入り、献血をする。
- 終わったら同じ2階にある待合室に行くと、飲み物と軽食をもらえます。少し休憩してから帰りましょう。
献血者で混んでいますが、スタッフも多いので、待ち時間は意外と短くて済みます。僕が行ったときは50人待ちでしたが、全部で1時間で終わりました。
国立血液センターで全血献血した方のブログ記事
献血の手順が詳しく書かれていますので、行く前に一読されると良いでしょう。
成分献血の手順
タイで3回以上献血をして、タイ赤十字国立血液センターで1回以上献血をした人は、成分献血をすることができます。
全血献血は、赤血球の量が回復するのを待つため、次の献血まで3ヶ月以上空ける必要がありますが、成分献血は身体への負担が少ないため、1ヶ月で済みます。身体への負担が少ないのがメリットです。ただし、全血献血は約20分で終わるのに対して、成分献血は40~90分ほどかかります。
全血献血の前には水を飲みますが、成分献血の前に水を飲んではいけません。献血中はトイレにいけないため、水を飲むとおしっこに行きたくて苦しむことになります(経験済w)。
成分献血には、次の2種類があります。
- 血小板献血:タイ語 เกล็ดเลือด
- 血漿献血:タイ語 พลาสมา (英語 plasma そのままです)
どちらかというと、保存期間が4日間しかない血小板の方が求められているようです。僕も血小板献血をしています。血漿は、脂っこい物を食べた後に、色が濁って献血できない場合もあるようです。
成分献血の手順は以下のとおりです。
- 問診票に記入する。血圧計があるので血圧を測定する。
- 記入済み問診票(日本語訳)、パスポートまたは免許証、献血ドナーカードの3つを受付に提出し、番号札をもらう。初めての人はこのときに献血ドナーカードをもらえる。
- すぐ隣で待って、番号が来たら診察室に入り、医師の問診を受ける。血圧の記録用紙を提出。指にチクッと針を指して血液比重を測定。鉄の錠剤をもらう(毎晩寝る前に飲む)。
- 1階右手奥にある成分献血室に入る。
- 初めての人は、血液を採取して、成分献血ができるかの検査を受ける。できるなら、誓約書にサインする。できなければ、成分献血はやめて、全血献血に切り替える(2階へ行く)。
- 職員の指示に従って成分献血をする。
- 終わったら奥にある待合室に行くと、飲み物と軽食をもらえます。少し休憩してから帰りましょう。
問診票
献血をする前に、タイ語か英語の問診票に記入しなければなりません。問診票を日本語に訳したものを置いておきますので、参考にしてください。
(タイの献血問診票・日本語訳 p1)
リンク
- タイ赤十字・献血のページ(英語)
- タマサート病院 血液バンク 献血場所一覧(タイ語)
タイでは企業による献血バスの寄付も活発に行われています。タイ赤十字はシリキット王妃殿下が総裁、シリントーン王女殿下が副総裁を務められていることもあり、タイ人からは非常に信頼されている機関です。