タイの所得税還付金の受け取り方【2020年最新版】

(タイ歳入局のウェブサイトで、所得税還付の進捗を確認したところ)

(タイ歳入局のウェブサイトで、所得税還付の進捗を確認したところ)

この記事では、タイの所得税還付金の受け取り方を解説しています。

2017年度までは、送られてきた小切手を銀行に持っていくだけで良かったのですが、2018年度からは制度が変わり、以下のどれかを選ぶことになりました。

  1. PromtPay への自動振込
  2. クルンタイ銀行口座での受け取り
  3. クルンタイ銀行のe-Moneyでの受け取り

ただし外国人は、ID番号がないため「1.PromtPay への自動振込」を選べません。2.銀行口座 または 3.e-Moneyのどちらかを選ぶことになります。

どちらを選んでも似たようなものですが、特にこだわりがなければ、3.e-Money がおすすめです。それぞれのメリット・デメリットについては、後ほど解説します。

目次

所得税還付金を受け取る手順

1. 所得税の還付を申請する

毎年12月31日締の所得税還付申請は、翌年3月31日が締め切りです。それまでに申請しましょう。

還付で使える節税方法については、下記の記事をご参照ください。

タイの個人所得税を節税する方法・手順を徹底解説。本人控除、配偶者控除、子供控除から、自分で買う必要がある生命保険、RMF、LTF、年金保険の条件、上限金額など。おすすめの節税方法も提案しています。

2. 還付金通知書 K.20 を受け取る

(還付金通知書 K.20 の例)

(還付金通知書 K.20 の例)

還付金通知書 K.20 が普通郵便で届きます。3月末までに申請すると、通常は5月頃に届くようですが、僕の場合は追加書類の要求などもあり、届いたのは7月中旬でした。遅い…

還付の進捗状況は、タイ歳入局のページ  で氏名(アルファベット大文字)とTax IDを入力すれば確認できます。

3. クルンタイ銀行で普通口座/e-Moneyを開設する(すでにあれば不要)

普通口座/e-Money をまだ持っていなければ、クルンタイ銀行で開設しましょう。すでに開設してあれば不要です。両方の場合について解説します。

a. 普通口座を開設する場合

必要書類は、パスポートの原本と、労働許可証(ワークパーミット)のコピーです。

普通口座の場合、残高が 2,000バーツ未満で、かつ取引が1年間ないと、維持費として毎月50バーツを引かれます。そのため、還付金を受け取るだけでしたら、この維持費を考える必要がない、次の e-Money の方をおすすめします。

タイの銀行については、別記事で詳しく解説しています。

タイの銀行について、タイで働いている人、これからタイで働く人が知っておくべき基本的な知識についてまとめました。
b. e-Moneyを開設する場合
(クルンタイ銀行 e-Money カード)

(クルンタイ銀行 e-Money カード)

必要書類は、パスポートの原本、還付金通知書 K.20、Tax IDのコピーです。Tax ID がなくても、源泉徴収票(50 Tawi)のコピーで代用できるという話も聞きました。労働許可証のコピーは、僕が e-Money を作成したときは不要でしたが、念のため持っていった方がいいでしょう。

e-Money の発行手数料・維持費用は完全無料です。たとえ残高がゼロでも、有効期限までは無料で使用できます。

初期PINコード(暗証番号)は 111111 になっています。PINコードはクルンタイ銀行のATMで変更できます。

4. クルンタイ銀行の普通口座/e-Moneyに還付金を入金する

クルンタイ銀行の窓口で、還付金を入金します。必要書類は、パスポートの原本、還付金通知書 K.20、普通口座の通帳 または e-Moneyカード、Tax ID のコピーです。

e-Money の場合は、あとでATMから紙幣を引き出す都合上、100バーツ単位になるように現金を追加すると良いでしょう。例えば、還付金が 2,480バーツでしたら、現金20バーツを追加で入金して、2,500バーツちょうどにすれば、あとでATMから無駄なく引き出せます(セコイw)。

5. 出金する

普通口座の場合は、窓口で預金を引き出したり、アプリから振り込んだりできます。

e-Moneyの場合は、クルンタイ銀行のATMで現金を引き出せます。全額を引き出してしまって問題ありません。

年度途中で日本へ帰任する場合

年度途中で日本へ帰任したり、他国へ引っ越ししたりする方は、退職して労働許可証(ワークパーミット)を返却してしまうと、銀行口座が作れず、還付金を受け取れません。

この場合は、労働許可証があるうちに、クルンタイ銀行の普通口座を作っておきましょう。

(Twitterで @onlydake さんから情報をいただきました。ありがとうございます)

コメント

  1. ラヨーン住民 より:

    以前、所得税還付について質問させていただいた者です。
    ちなみに、私には未だ還付通知書が届いていません。
    税務署に連絡したところ、「来週中には処理が終わる」と連絡をもらったのですが、
    連絡した日からすでに2週間経ってます。
    ウェブサイトの進捗状況も止まったままです。
    どうなっているのか不安です……。
    還付通知書が届いたのは7月中旬とのことで、少し安心?しました。
    ちにみに還付金の受け取り期限はありましたか?
    それだけが一番心配です。
    よろしければ教えてください。

    • nisizawa より:

      ラヨーン住民さん
      2週間経ったのでしたら、もう一度電話してみた方が良さそうですね。
      受取期限については、還付金の通知書に、来年の1月8日までと書いてありました。

      • ラヨーン住民 より:

        早速のコメントありがとうございます。
        受取期限は来年の1月8日までなんですね。
        一安心しました。
        税務署には再度連絡してみます。

        • ラヨーン住民 より:

          還付金受け取りました!
          7月29日に処理が終わり、8月7日に郵便を受け取り、昨日銀行に行ってきました。
          それにしても、今年はずいぶん遅かったです……。
          まぁ、とにかく貰えたので一安心です。
          コメント、ありがとうございました。

  2. nisizawa より:

    良かったですね!
    それにしても時間がかかりましたね。お互い、来年はもっと早くもらえることを祈ります。

  3. 荒井小鯛 より:

    PromtPayでの還付が外国人でも可能と聞きました。

    先日SCBeasyアプリ経由での登録に成功しました。情報まで。

    • nisizawa より:

      それは、電話番号で PromptPay に登録できたということですよね。
      税金の還付で PromptPay を使うためには、13桁のID番号で登録する必要があります。