【バンコク地名探訪】「シーロム」地名の由来と、過去の写真まとめ

バンコク最大のビジネス街、シーロム通り

デパートやオフィスビルが並ぶ商業地区でもあり、ホテルが建ち並ぶ観光地でもあり、夜はネオンが灯る繁華街でもあります。

シーロム通りは、ラーマ4世の治世である1860年代に、バーンラック運河とトロン通り運河(後のラーマ4世通り)を結ぶ運河として誕生しました。

運河を掘削した土を、運河に沿って置いたのがこの道路の始まりです。最初は「クワーン通り」(通せんぼ通り)と呼ばれていました。

(昔のシーロム通り)

左手(南側)がシーロム運河、右手(北側)がシーロム通り。撮影年不明。

(出典:onenee.com

現在と過去を重ね合わせた写真。道路を拡張するため、運河は1962年に埋め立てられました。

かつてこの運河には、灌漑用の風車が設置されていました。
風車はタイ語で「シーロム」といいます。これがシーロム通りの由来です。

(出典:wikipedia)

現在もシーロム通りとナラティワート通りの交差点には、風車のオブジェが置かれています。

(出典:pantip.com

ジャルーンクルン通りとシーロム通りが交わるバーンラック交差点。撮影年不明。

(出典:postjung.com

同じくバーンラック交差点、1957年撮影。
昔はバーンラックからプラトゥーナムへ向かう路面電車が走っていました。
左上には「オーヴァンティン」(タイ珈琲)の看板があります。

(出典:onenee.com

上の写真と現在の場所を重ね合わせた合成写真。

(出典:postjung.com

同じくバーンラック交差点。
撮影年不明ですが、右側に橋があり、シーロム運河が残っているので、1962年以前の写真です。


現在の同じ場所。右側の4車線は元運河です。

(出典:pantip.com

シーロム通り。右側のビルの上にシャープの看板があります。
運河も路面電車もないので、1962年以降の写真です。

(出典:pantip.com

シーロムのセントラルデパート、撮影年不明。
ミニスカートの流行は1967年ですので、その頃でしょうか。

(出典:dek-d.com)

建設中のドゥシタニホテル、1968年撮影。
1970年に開業。
2018年6月30日に閉館と発表されましたが、跡地再開発の設計に時間がかかることから、閉鎖は2019年1月に延期されました。

(出典:pantip.com

サラデーン交差点、1971年。
高架橋も、BTSも、地下鉄も、ロビンソンデパートもありませんね。
ドゥシタニホテルから撮影。

(出典:pantip.com )

シーロム通りにあるナライホテル、1972年撮影。
中央の上に、360度の景色を見渡せる展望レストランがあります。現在も営業中。

(出典:pantip.com )

シーロム通りで建設中のロビンソン百貨店、1984年撮影。
1995年、スピッツがこの百貨店の名前にヒントを得て名曲「ロビンソン」を発表。
2008年に惜しまれながら閉店。
2018年現在も改装中。

参考記事